がん対策基本法が制定され、癌治療に対する意識は高まっていますが、治療がうまくいき生命予後が延びれば延びるほど最終的には末期癌の状態になります。 治療に対する意識は高くなれども、末期癌患者が安心して暮らせる環境が整っているかと言えば、まだまだ十分とは言えません。
まずは出来るだけ多くの医療関係者の方々に “ああ、こんな患者さんもこんな方法で家で最期の時を迎えることが出来るんだ。”とか“もし最後まで病院で過ごしたいという患者さんがいたらこういう所もあるんだ。”といった実践例を提示し末期癌における緩和ケアの実際を知っていただくのが、末期癌の患者さんが安心して暮らせる環境を作る一番の近道かもしれません。
今回平成20年10月26日に宮崎緩和ケアネットワークセミナーを開催します。 福岡県久留米市の五雲堂齋藤医院 齋藤如由先生をお招きし、“在宅ホスピス”というタイトルで実際の在宅緩和ケアの実践例をまじえながら講演していただきます。 齋藤先生はFUKUOKA在宅ホスピスガイドブック作成委員であり、緩和ケアを熟知された在宅緩和ケアの第一人者で、久留米市での緩和ケアの中心となって活躍されています。
宮崎で在宅緩和ケアを実践されているクリニックうしたにの牛谷義秀先生には“宮崎における在宅緩和ケアの実践“というタイトルで、現在先生が毎日の診療の中で行われている事例を紹介しながら宮崎での現状を講演していただきます。
また当院藤木啓医師は“療養型病床における緩和ケアの実践”というタイトルで、長期入院が必要な末期癌患者の受け入れや在宅支援診療所および緩和ケア病棟に対するバックベッドとしての療養型病床のあり方を交えて実践例を提示して頂く予定です。
朝9時からと早い時間のスタートですが、興味のある方は是非ご参加ください。